人の心が読める『テレパス』という能力を
生まれつき持っているコータロー。
そんな能力を持ちながらも、
普通の男子として、学生生活を送っていました。
高校生になると、
コータローはみのりという女の子と出会います。
みのりとの出会いにより、
彼の運命は変わっていき………。
ネタバレを読んだあとはぜひ、
コミックスも読んでみてくださいね!
コータロー君は嘘つき
筆者 :緒之
出版社 :集英社
雑誌 :マーガレットコミックスDIGTAL
ジャンル:女性マンガ
登場人物
●池田 みのり
… ごく普通の女子高生。
コータローと付き合うことになる。
●岡田 光太郎
…『テレパス少年コータロー』として
テレビに取り上げられたことがある。
人の心が読める美少年。
●梶間 啓司
… みのりやコータローが所属する、
超常現象研究部の部長。
●松下 真香
… 超常現象研究部の副部長で、
啓司の幼なじみ。
●河本
… みのりにやたら近づいてくる3年生。
●アズミ・カズアキ
…『カズアズ』として校内で有名なカップル。
●まいか・サリナ・モトヤ
… みのりやコータローの友だち。![]()
それでは【コータロー君は嘘つき】
全話ネタバレ・感想をご紹介していきます。
【コータロー君は嘘つき】
全話ネタバレ
1〜10話
1〜3話
1〜3話は無料配信中!
4話〜5話
超常現象研究部にやってきた
みのりとコータロー。
部員は梶間啓司と、
その幼なじみの松下真香でした。
啓司はとてもおしゃべりで変わり者、
真香は物静かで無愛想な女子。
啓司はコータローに、
ずっと彼とやりたかった企画を話し始めます。
それは、 『テレパス少年コータロー君の
わくわく高校生活』という動画制作。
コータローは動画に映るのを承諾し、
みのりとともに入部することにしたのでした。
翌日のバスケの授業中。
みのりがコータローのことを考え、ボーッとして
いると、顔面にボールが当たってしまいました。
鼻血が出てしまい、コータローと一緒に
保健室に向かうことになったみのり。
彼の優しさにキュンキュンしています。
すると、コータローは一瞬何かの気配を感じます。
みのりには何でもないと言いますが、
彼女はコータローの様子に気づいていました。
放課後。
コータローはある教室へと向かいます。
ガラッと扉を開けると、
河本すごい……っ本当に来てくれた。僕、動画見てどうしても君と話したくてずっとここで君を呼んでたんだ。
と奇妙なことを言いながら、コータローを
持っている河本という生徒がいて………。
6〜10話
河本がいじめられている現場に出会し、
彼を助けてあげたみのり。
みのりは、制服の裾から見える河本の
リスカ跡に少し戸惑います。
河本は、みのりがコータローと
同じクラスということを知ると、



僕のこと何か聞いたの?
と尋ねてきました。
その問いに対し、何も知らないみのりを見て、
河本はニッと笑うのでした。
翌日。
あれからなぜか、
河本がみのりに接近してくるようになりました。
同じバスにわざわざ乗ってきたり、
お昼に弁当を一緒に食べようと誘ってきたり、
不思議な行動をしてきます。
また、お昼をみのりとコータロー合わせて
3人で食べている時には、



お弁当かわいいね。食べるの早くてかわいいね。
と褒めまくってくる河本。
みのりはモテ期なのかと楽観的に考えていました。
すると、コータローは嫉妬したのか、
2人きりの時に、



……字、かわいいね。
と河本のように、みのりを褒めてきたのです。
コータローの意味深な発言に混乱するみのり。



つまり、私のことが好きなの…!?
と直球で聞くと、



好きだよ。
とサラッと返してきて………。
11〜21話
11〜13話
コータローと付き合い出したみのり。
大きな変化はまだないですが、
距離感は少しだけカップルらしくなってきました。
そして、あのコータローに彼女ができたことは
学校中に広まります。
クラスメイトからは、



『テレパス』と付き合うなんてすごいよね!知られたくないことも増えるだろうし、そういうの受け入れて付き合うなんて相当愛がないと無理だよ〜!
と言われたみのり。
その言葉がチクっと胸に刺さりました。
高校入学して以来、毎日当たり前にクラスメイトと過ごしていたコータロー。
みのりは、全員が彼を受け入れていると思っていましたが、”ああいう感覚”を持っている人もいるのだと気づきます。
これからはコータローに対する言動を
改めようと思ったみのり。



せっかく彼女になったんだし、もっと知れるといいな、コータローくんのこと……。
すると、教科書の中に紙が挟まっているのを
発見しました。
紙を見てみると、
彼を信用するな。
と書いてあって………。
14〜15話



河本先輩ってさ、上級生の間では評判やばいらしーよ。メンヘラストーカー男だって。
お昼を食べながら、サリナはみのりに言います。
バレー部の先輩曰く、河本は気に入った女子につきまとうタイプであり、去年も彼氏がいるクラスメイトの女子に粘着していたとのこと。
当然その彼氏はブチギレ、それからというもの
河本を目の敵にしていたのでした。
それを聞き、みのりは河本がいじめられている
原因を悟ります。



……となると、あのメモの差出人は河本先輩の可能性が高い。
とみのりは思い、河本に聞きに行きますが………。
16〜17話
校内ではそろそろ文化祭が迫っていました。
準備が始まると、
普段話さない人とも話す機会が増え、
何となく教室の空気が浮ついています。
みのりとコータローは、文化祭のコンテストである『ベストカップル部門』にエントリーして欲しいと実行委員からお誘いがありました。
周りからヨイショされ、
エントリーすることにした2人。
2人で廊下を歩いていると、
コンテスト選抜メンバーの張り紙を見つけます。
するとそこには、見覚えのあるカップルが
張り出されていて………。
18話
なぜか親しげに話すアズミと河本。
その様子を、みのりとコータローは
陰で聞いていました。



お互いもー少しの辛抱だね。
と言うアズミ。



最近、カズくんにひどいことされてない?
という質問に対し、



大丈夫だよ。みのりちゃんのおかげかな。
と河本は答えます。



みのりちゃん……いい子だったんでしょ?
とアズミが言うと、



そこはコータローくんがうまくやってくれたよ。
と、河本はコータローの名前を出し………。
19話
あのメモは真香が書いたものだと知ったみのり。



池田さんは『テレパス能力』を甘く見過ぎ。
と、真香はコータローが持つ能力の危険性を
話し始めました。



コータローくんはあなたたちを対等な存在だと思ってないだろうしね。
と言う真香。
そのことばにカッとなったみのりは、



なんでそんなことわかるんですか………!
と聞きます。
すると真香は、



わかるよ。だって私もテレパスだから。
と、衝撃の事実を暴露し………。
20〜21話
真香が自分を『テレパス』だと認識したのは、
7歳のとき。
当時の彼女はいわゆる、
『心の声』と『発言』の区別がついておらず、
人との会話が噛み合いませんでした。
そのことを母は心配し、父に相談します。
しかし、父は真香に興味はなく、



愛情不足でコミュニケーションが下手になったんだよ。
と、全て母のせいにしてきたのです。
真香も学年が上がるにつれ、
能力のせいで友だちとのトラブルが増えてきます。
その度に周りから責められ、謝り続ける母。
精神が限界になった母は、ある日、
ベランダから飛び降り………。
22〜33話
22〜24話
文化祭まであと3日。
みのりはコータローに呼び出されます。



オレは別れたくない。
みのりの心情を察したコータローは、
そう言いました。
彼の今までの行動の理由を聞き、
悪気はまったくなかったと納得したみのり。
しかし、1番どうしようもない問題が
残っています。
それは、彼が『テレパス』だということ。



前みたいに全部さらけ出して大丈夫って思えない。もうコータローくんと向き合える自信がない……。
と、みのりは正直に言いますが………。
25〜26話
ついに始まった文化祭。
みのりは、まいかたちと軽音部のライブを
見にきました。
そこには、コータローの姿も。
気まずくなったみのりは、前の列へ逃げます。
しかし、前列は激しいノリの男子生徒ばかり。
みのりは、そこから抜け出せなくなって
しまったのです。



助けて、コータローくん………!
みのりが心の中で叫ぶと、
コータローが助けにきてくれました。
安心し、気が抜けて、倒れてしまったみのり。
目を覚ますと、そこは保健室でした。
となりにはコータローが寝ていて………。
27〜28話
文化祭2日目。
みのりは1人になったため、部室へ向かいます。
啓司や真香と一緒に、
後夜祭用の動画作りをするみのり。
その最中、真香と軽い言い争いになって
しまいました。
みのりに言い返せなくなった真香は、
部室を出ていきます。
モヤモヤしながら歩いていると、
コータローの姿が。
立ち入り禁止の屋上へ入っていきました。
気になった真香は彼を追いかけます。
そこで真香が目にしたものとは………。
29〜30話
文化祭の打ち上げをしていたみのりたち。
打ち上げが終わり、みのりはコータローと
一緒に帰ることになりました。
しかし、ちょうど大雨が降ってきたため、
2人はバス停で雨宿りすることに。
雨宿りをしながら、コータローはみのりの
ほっぺを触ってきます。



……コータローくんて、何考えてるのかわかんないよね。
彼の行動に、そう呟くみのり。
すると、コータローはみのりの顔をグッと上げ、



それは池田がオレを、特殊な存在としてしか見てないからじゃない?
と言ってきました。



単に好きな子には触りたいと思うし、もっと近づきたいと思ってる。
そう言い、キスをしようとするコータロー。
心臓が爆発しそうになったみのりは、
大声をあげます。
顔が真っ赤になったみのりは、
そのまま1人で帰るのでした。
コータローが1人になると、
バス停の柱に書いてあるラクガキを見つけます。
そこには、
みのり・こうたろ
書いてあって………。
31〜33話
あの日、真香が屋上で見たのは、
コータローとカズアキの姿。
カズアキは苛立っていて、
コータローを問い詰めている様子でした。
おそらく、アズミに対しての疑惑を、
コータローに探らているのだろうと思った真香。



……そんなん本人に直接聞けばいいじゃないですか。
とコータローは言いました。
ずっと黙っていたコータローが声を発した瞬間。
なんと突然、カズアキの脳内から苛立ちが消えた
のです。
そして、そのあとすぐに2人は公開破局。
コータローの行動を見て真香は、



彼には『他人の思考を読む』以外に、『他人の思考を操作する』能力があるんじゃないか?
と予測し………。
34〜45話
34〜35話
夏休み初日。
みのりとサリナは、
まいかの家でお泊まりをしていました。
夜は、女子恒例の恋バナ。
みのりは2人に、



別れてからの方が、もっと泣きたくなるくらい好き。
と言います。
コータローに対しての思いを聞き、
感激するまいかたち。
コータローと幼なじみのまいかは、



昔のアルバム見せてあげよっか?
と言い、小学校のころのコータローの写真を
見せてきました。
すると、あることに気づく3人。
それは、コータローが写っている写真が全然ない
ことで………。
36〜39話
夏休みに、2人で東京に行くことになった
みのりとコータロー。
みのりの父とコータローの両親が東京にいるため、
会いに行くついでにデートすることにしました。
デートできることにワクワクのみのりですが、
問題はお金です。
みのりは短期バイトを始めることにしました。
働き口がない田舎でようやく見つけたのは、
こども塾のバイト。
さっそく翌日から働くことになります。
迎えてくれたのは優しいお母さん。



東中央高校の生徒なの?息子と同じ高校だわ。
と言ってきたのです。
その息子とは、梶間啓司。
みのりのバイト先は、
啓司の母親が経営する塾で………。
40〜44話
今日からついに2泊3日の東京の旅へ。
東京へ行くと、コータローの美貌からか、
たくさんのスカウトマンに声をかけられます。
周りの視線が気になるみのり。
そんな彼女に、



せっかく2人で来たんだからもっと満喫しよーよ。
とコータローは言いました。
その後、食べ歩きをする2人。
みのりは、なぜ幼いころの写真がないのか、
コータローに尋ねます。
その理由を知り、



……コータローくんは、『テレパス少年』として有名になったこと、後悔してるの?
と聞きました。



まさか。してないよ。
と答えるコータロー。
彼はテレビに出るきっかけとなった、
両親との過去を思い出し………。
45話
手を繋ぎながら、帰りの新幹線で寝る
みのりとコータロー。
地元に着くと、セミの鳴き声で
一気に現実に戻された気分でした。
2人は迎えを待っている間、
コンビニでアイスを買って食べます。
すると、みのりの食べていたアイスが溶けて、
地面に落ちてしまいました。
自身の買ったアイスの片方を分けてくれる
コータロー。



2本いっぺんに食べると腹下すんだよね。
と言います。
彼の優しさに思いが溢れたみのりは、



………すき。
と、本音をこぼし………。
46〜57話
46〜48話
まいかとサリナとプールへやってきたみのり。
3人で恋バナをしながら
プールでぷかぷか浮かんでいると、
クラスメイトの佐藤が声をかけてきました。
さらにモトヤと飯島、コータローもいたのです。
プールから上がった7人は休憩をします。



明日、クラスの男子でバーベキューやろうって話になってんだけど、女子もくる?
と提案する佐藤。
まいかたちはノリノリですが、
みのりはバイトがあるため、断るのでした。
プールの帰り。
みのりはコータローと一緒に帰ります。
台風が近づいているからか、空は曇り模様。



直撃しないといいなぁ。明日バイトだし。
とみのりが言うと、



ねぇ、池田。そのバイトやめられない?
とコータローが聞いてきて………。
49〜51話
バーベキューの買い出しに、
コンビニへやってきたコータロー。
そこに真香が働いていました。
挨拶を交わし、コータローが去っていくと、
馴れ馴れしく店長が真香に話しかけてきます。
その様子をコータローは遠くで見ていたのでした。
真香の退勤時間になると、
台風の影響で大雨が降ってきました。
真香の帰りを気にする店長は、



僕が家まで送ろうか?
と言ってきます。
彼のしつこい誘いを断り、
歩いて帰ろうとする真香。
それでも店長は送っていこうとしました。
すると、



松下先パイ、今帰りですか? おつかれさまです。
と、コータローが助けにきてくれたのです。
店長はコータローの名前と顔を見て、
全てを察します。



ちなみにさっきから……あなたが何を考えているか、ダダ漏れですよ。
と言い、彼を追っ払ってくれたのでした。
その後。
2人は大雨の中、一緒に帰ります。



不愉快な妄想を見て見ぬふりすることくらい、なんてことない。
自身もテレパスのため、
店長の下心を嫌なほど感じていた真香。
するとコータローが、



オレがあの男性を『操作』できるって言ったらどうします………?
と言ってきて………。
52〜53話
夏休み後半戦。
今日は、コータローの家に
お邪魔することになりました。
家の人は不在。
みのりのドキドキは止まりません。
近づこうとするコータローに対し、
みのりは匂いが気になるからと言い、
彼から離れます。
するとみのりは、



あ!!いいこと思いついた!!
と言い、コータローの後ろから抱きつく
ことにしました。
そうすれば、匂いもわからずくっつけるし、
一石二鳥。
抱きついている間、
コータローはみのりの手を触ってきます。
そして後ろを向き、みのりを壁に追いやり、
キスしてきて………。
54〜57話
夏祭りにやってきたみのり。
コータローを待っていると、
啓司に会います。
コータローと会いたくない啓司は、
その場を離れようとしますが、



トイレ行きたい。
と、彼の妹・りんかがぐずりだしたのです。
仕方なく、啓司とみのりはりんかを連れて、
トイレへ向かうことに。
表のトイレは大行列、
神社の裏の方に行くことにしました。
神社の裏は暗く、不気味な雑木林。
ここで、首吊り自殺があったという
噂があるのです。
3人で怯えながら歩いていると、
大丈夫だよ。
みんな近くにいるよ。怖くないよ。
と声が聞こえてきました。
みのりはその言葉を聞き、



あれ……? 私ここ……来たことあるかも………。
と過去を思い出し………。
58〜69話
58〜59話
夏休みも終わり、新学期。
しかし、教室にはコータローの姿は
ありませんでした。
啓司と屋上にいたコータロー。
啓司は自身の知っていることや、真香から
聞いた情報を、コータローに確認します。
その中で、彼にはある疑問が。
それは、コータローが他人の情報を操作できることを自覚し、それが『テレパス』の進行によるものだと、どうやって分かったのかということ。
啓司は、



もしかして岡田くんは、過去にも他のテレパスに会ったことがあるんじゃないのか?
と予想しました。
彼の予想は大正解。



オレがその人に会うことはできる? できれば真香にも………。
と啓司は言います。
しかしコータローは、



それはできません。あの人の存在は絶対に隠し通さなきゃ───。
と言い、あの能力を彼に使い………。
60〜61話



学校……終わったらうち来て。会いたい。
そうコータローに言われ、
彼の家にやってきたみのり。
家の中に入ると、コータローは寝ていました。



息してるよね………?
心配したみのりがベッドに入ると、
コータローが押し倒してきます。
みのりの気配で起きたコータロー。
2人でイチャイチャしたあと、
彼はまた眠るのでした。



この先もずーっと…コータローくんが私を好きでいてくれるといいな。
そんなことを思いながら、
一緒に眠りにつくみのり。
すると、みのりはまた過去の夢をみます。
それは、神社の裏のあの雑木林で、
コータローがみのりにむかって叫ぶ夢で………。
62話
コータローの様子がおかしかった翌日。
みのりは、彼が家庭の事情で
1週間学校を休むことを知ります。
一方、コータローは休みの間、
真香と会っていました。



二度と啓司にその能力を使わないで………!
コータローに対し、怒りをあらわにする真香。
以前に啓司とコータローが話していた内容を
知っていた彼女は、



過去に会ったことのある『テレパス』って誰? なんでその人の存在を隠そうとするの?
と聞きます。
するとコータローは、



……本当に知りたいですか?テレパスの未来がどんなに悲惨でも───。
と言い、テレパスの末路を話し始め………。
63〜64話
みのりとコータローが初めて出会ったのは、
夕暮れのバス停。
祖母の家に遊びにきたみのりが迷子になって
しまい、大泣きしているところにコータローが
声をかけたことがキッカケでした。
みのりの頭の中の記憶をたどり、
彼女の家のそばまで案内するコータロー。



コータローくんありがとぉ〰〰!
そう言い、みのりは帰っていったのでした。
ソーダのパチパチのように、
いろんなことが浮かんでは消えを繰り返す、
みのりの頭の中。
コータローにとって、彼女の存在は、
賑やかで鮮やかでフシギなものでした。
みのりと別れ、
自身も家に帰ろうとしたその瞬間、



コータローくん。
と、何者かが話しかけてきて………。
65〜67話
しばらくの間、コータローの家に泊まる
ことになったハルキ。
コータローは仕方なく、家族には内緒で、
庭にある物置の中に彼をかくまっていました。
その後、コータローはみのりと
時々遊ぶようになります。



みのりはねぇ、コータローくんがいればなんでもいいよ?
とコータローに言うみのり。
彼の中で、みのりの存在は
どんどん大きくなっていくのでした。
そんな中、コータローとハルキは意見の
食い違いにより、ケンカしてしまいます。



ハルキくんなんか嫌いだ………。どっか行っちゃえ。
そうコータローが言った翌日。
ハルキは物置から姿を消していて………。
68〜69話
今日は地元の夏祭り。
しかし、コータローは祭りには行かず、
両親と家にいました。
家でゆっくりしていると、テレパスの力で、
みのりが祭りで迷子になったことを知ります。
イヤな予感がし、
みのりを探しに外へ出るコータロー。



ハルキくんだったら、この人混みでもオレを見つけることができるはず………!
そう思ったコータローは、
心の中でハルキを呼びました。
すると、
コータローくん、こっちだよ──。
と、みのりの声が聞こえてきたのです。
ハルキとみのりが一緒にいると分かった
コータロー。
急いで2人の元へ向かいます。
2人がいたところはなんと、
あの神社の裏の雑木林で………。
70〜81話
70話
少年の遺体が神社で見つかったという噂は、
瞬く間に町中に広がります。



オレのせいだ。オレがみのりちゃんに関わったせいで。
と自分を責めるコータロー。
ハルキは、自身がもうすぐ死んでしまうことを
知っていたんだと気づきました。
1人でいなくなるのが寂しくて、
コータローに会いに来ていたハルキ。
あの日、ハルキにしてしまったことを後悔
するのでした。
数日後。
コータローは、
東京に帰るみのりに会いに行きます。



コータローくんはハルキくんとおんなじなの…? みのりが見てたから死んじゃったの……?
みのりは、あの日起こったことに対し、
罪悪感と不安を感じていました。
ハルキの存在は、人生の暗い影として彼女の
記憶に残り続けるだろうと思ったコータロー。
みのりのために、



大丈夫。怖いことは全部持っていってあげる。
と言い、自身に関するみのりの記憶を、
全て消してしまい………。
71〜72話
過去に起こったことを
真香に全て話したコータロー。



……つまりその人は、『テレパス』だったせいで自殺したってこと?
と真香は聞きます。
コータロー曰く、『テレパス』の症状のせいで脳機能がダメージを受けると、感情のコントロールが効かなくなったり、衝動が抑えきれなくなったりするとのこと。
そのことから、『テレパス』人間は臓器不全で
ショック死をする確率が高いと推測しました。
さらに、



世の中に一定数の『テレパス』がいるなら、『大人のテレパス』が1人も現れないのは、不自然だと思いませんか?
とコータローは言います。
考えられる理由は、『大人になったテレパス』
がそもそも存在しないから。
全てのテレパスは、20歳までに脳に限界がくる
と、コータローは予測し………。
73〜75話



好きだよ。ほんとはずっと前から啓司のことが好き。
啓司に告白した真香。
わざわざ告白したのは、”彼の中に少しでも
自分の記憶を残しておきたい”という理由でした。
そんな中、3年生は修学旅行の時期になります。
啓司は参加しますが、真香は不参加。
当日は教室で自習することになりました。
不参加の生徒は真香以外にもう1人、
佐川という男子生徒が。
真香はみんなが修学旅行に行っている間、
彼と親しい仲になるのでした。
週明け。
啓司が学校へ行くと、
真香と佐川が仲良くなっていることを知ります。



なんかさすがに仲良くなりすぎじゃね?いい感じになりすぎじゃね?
真香に告られ、調子にのっていた啓司。
今まで自分以外に男っ気のなかった真香に、
啓司は嫉妬心が収まらず………。
76〜78話
冬休み。
みのりは、コータローを含むいつメンと
スノボに行きました。
しかし当日は大雪となり、
スノボは次回に持ち越し。
そのまま家に戻ることになります。
みんなと解散したコータローは、
真香が働くコンビニに向かいました。
ちょうどゴミ捨てをし、外にいた真香。
コータローは真香に、



……視えるんですよね、ここ数日………。
と言います。
コータローには、死んだはずのハルキの姿が
ふとした時に視えていたのです。
それは『幻視』というもの。
コータローは、脳の視覚野で障害が起きている
状態にまでなっていました。



思ってたより、オレはヤバいところまできてるのかもしれないです。
と笑うコータロー。
コータローの跡をつけてきたみのりは、
2人の会話を聞いていて………。
79〜81話
年明け。
みのりは、コータローと真香の関係について
モヤモヤしていました。
本人に直接聞こうと思ったみのり。
元旦、コータローの家に行きます。
すると、コータローが庭にいるところを発見。



わっ!!
と声をかけると、そこにいたのはコータローと
後ろ姿がそっくりの父でした。
彼の両親が帰ってきていたのです。
みのりは、コータローの家族とご飯を
食べることに。
家族団欒の光景を見て、



気難しい人たちなのかなって勝手に思ってたけど、全然そんなことないや。
と安心するのでした。
夕方。
みのりは、コータローの家族とお別れをします。
帰り際、コータローの母は、
みのりの顔を見て何かを思い出しました。



……「みのり」ちゃん? もしかして前にもどこかで会ったことある?
と母は言い………。
82〜93話
82話
みのりの家にやってきたコータロー。
コータローはみのりにキスをし、
そのまま押し倒します。



ストップ!ちょっと待って!これ以上くっつかれると……ヘンなこと考えそう。
と、顔を真っ赤にするみのり。
コータローはキスを続け、
みのりの服に手を入れてきました。
するとその瞬間、
みのりの祖父母が帰ってきたのです。
いい感じの雰囲気を遮られ、我に返る2人。
コータローはご飯を食べ、帰って行くのでした。
コータローを見送ったあと、
みのりは帰り際に白いネコを見かけます。
そのネコを心配し、ついていくと、
ネコはバス停で止まりました。
人懐っこく、みのりに寄ってくるネコ。
みのりがしゃがみこんで可愛がっていると、
あのラクガキを見つけたのです。
それを見たみのりは、
忘れていた記憶をすべて思い出し………。
83〜84話
一時的ではあるものの、
人の言っていることばが聞き取れない
という症状が出てきたコータロー。
そのせいで、今まで築いてきた友人との
信頼関係を損ないそうになってしまいます。
それを恐れたコータローは、



しっかりしなきゃ。次に同じような状況になったとしても、同じ失敗は絶対にできない……。
と自分に言い聞かせました。
すると、ハルキの幻覚が現れたのです。



別に大丈夫じゃない?失敗したら、『操作』しちゃえばいいんだから。
としゃべり始めたハルキ。
ハルキの幻覚が現れたことで、
コータローは彼のあることばを思い出します。
それは、
病気で脳が支配されてさ、どんどん自分が嫌な奴になっていく感じがするんだよね。このままじゃ本物の悪魔になっちゃうかも。
という言葉でした。
それを実感し、



…だから早く消えなきゃ……。
と言うコータロー。
そのまま学校を出て、
ハルキが自殺したあの神社に行き………。
85〜87話
冬休み明け。
みのりとコータローが失踪したという噂は、
すぐに学校中に広まります。
お互いの両親が心配し、大騒ぎする中、
2人は遠くの街に来ていました。
知り合いがいない場所に行きたかった2人。
ICの残高が0になるまで電車を乗り継ぎ、
適当な駅で降りてあてもなく歩いていたのです。



ただの逃避行でも、コータロくんが何も考えずに安心できる時間が少しでもあればいい。
そう思っていたみのり。
しかし、忘れていた分の記憶を一気に取り戻した
せいか脳みそがハイになり、ここ数日寝ていない
ため、みのりに限界がやってきます。
足は重く、
疲れと寝不足で頭も痛くなってきました。
そんな彼女を見て、
コータローは休憩できるところを見つけます。
彼が連れて行ったのはラブホテルで………。
88〜90話
ラブホテルを出た2人。
コータローは清々しい表情をし、



いい加減気が済んだ。そろそろ家に帰ろう。
と言いました。
それを聞き、ホッとするみのり。
しかし、駅に着いた途端コータローは、



ここからは電車一本だし、ひとりで帰れるよね?
と言ってきたのです。
自分はもう家には帰らないつもりのコータロー。
彼は脳の機能障害のせいで、
みのりの言っていることがほとんど理解できず、
元の生活には戻れないと思い込んでいました。



コータローくんの家族だって心配してる……まいかやモトヤくんもずっと連絡くれてて………。
必死でコータローを引き止めようとするみのり。
しかしコータローは、



───あの3人は、本当はオレの幼なじみじゃない。
と、衝撃の一言を放ってきたのです。
なんとあの3人は、
コータローの『操作』によってできた友だち
なのでした。
それを聞いてもなお、



……嫌だ。一緒に帰ってくれないなら私も帰らない………。
とみのりは言います。
結局、2人は駅でずっと泣いていました。
どうすればいいか分からず、途方に暮れていると、
国内で2人目の『テレパス』が発見されたという発表を受け、急遽スタジオにお呼びしました!テレパス少女マナカちゃんです!!
というテレビの音声が聞こえてきて………。
91〜93話
テレビに出演したことによって、
学校から自宅謹慎を言い渡された真香。
しかし、クラスメイトにテレパスだとバレ、
いっそう居心地が悪くなった真香は、
退学することにします。
唯一の友だちである佐川に別れを告げ、
真香は学校を去るのでした。
一方、コータローは大学病院に
入院していました。
まいか・サリナ・モトヤは、
コータローに会いに行きます。
すると、コータローはメッセージアプリを
使って3人に話しかけてきました。
脳の機能障害のせいで、
会話が難しくなってきたコータロー。
そのことを説明すると、
今まで何も聞かされていなかった3人は、



何それ!なんでそんなことになってんの!?うちらにはなんも教えてくれなかったじゃん……!!
と困惑。
コータローは、3人に全てを話すことにします。
彼の今の状況と、
『テレパス』の実態について聞いた3人は、
コータローを見る目が変わってしまい………。
94〜104話
94〜97話
3週間ぶりに自宅に帰ってきた真香。
啓司が真香の家にやってきます。
どうやら真香は機嫌が悪いようす。
それを察した啓司は、
真香にその理由を聞きました。



……コータローくんの治療が
できるかもしれないって。
と言う真香。
啓司はそれを聞いて喜びます。
しかし、治療するには
2人でアメリカに行く必要があって………。
98〜99話
コータローがアメリカに行って4年。
みのりは、まいかと飯島の結婚パーティーに
出席していました。
みのりは看護大学に進学し、今年で3年目。
久しぶりに同級生と集まっても、
コータローの話はしなくなっていました。
その理由は、
誰もコータローの今の状況を知らないから。
コータローがアメリカへ行ったあと、
みのりは彼とたまに連絡を取っていましたが、
だんだんと途絶えていったのです。
コータローのことを考えすぎて不安になった
みのりは、勉強に没頭。
多忙な看護学生になって、彼のことを考える
暇はなくなり、今に至るのでした。
結婚パーティーの帰り。
みのりが自宅の最寄駅に着くと、
啓司がなぜか待っていました。
啓司と会うのは久しぶり。
みのりがたわいもない話を彼に振ると、



池田…報告したいことがある。車で話さないか?
と、深刻そうな表情で啓司は言ってきて………。
100〜101話
アメリカから無事に帰ってきたコータロー。
コータローは、サリナやモトヤの元へ行き、
再会を楽しみました。
さらに、帰国してから2週間ほどでみのりは
コータローと同棲することに。
真香も啓司と同棲、
さらに啓司はプロポーズまでします。
気になるのはコータローと真香の身体の状態。
真香は進行が止まっている特殊型のため、手術を
しなくても現状維持で問題ないとのことでした。
一方でコータローは、
以前のように人の意識は読めない身体
になっていて………。
102〜104話
真香とコータローがまだアメリカにいた頃。
突然、幼少期の姿をしたコータローが
真香の目の前に現れます。
コータローの幽霊かと思い、白目を向く真香。
するとコータローは、



おれの本体はあっちの病院で眠ってます。これはオレの意識です。
と言いました。
なんと、コータローは形を変え、
意識だけで真香の元へやってきたのです。
現在、コータローは手術を受けたばかりで
ベッドに寝ている状態。
術後すぐは脳と身体が繋がっていないような感覚で、うまく目覚めることはできませんでした。
しかし、音は聞こえ感触もあり、
思考も回復していたため、
思い切って意識を脳から引き離してみたのです。
すると、意識だけで好きな場所に行けるように
なったとのこと。
そしてコータローは、今の自分の状態を、
『テレパス』の最終段階だと結論づけました。
つまり今のコータローは、手術で正常な脳機能を取り戻したことで、全ての能力をコントロールできるようになった状態なのです。
コータローはこの状態を利用し、
研究所の人たちの意識を探ってみます。
すると、1つ分かったことが。
それは、『テレパス』を救うこと以外に、この研究には何か大きな利益が見込まれていることでした。
その利益とは、『テレパス』を成人させ、”テレパス同士で子どもを産ませたら能力は遺伝するのか”、という実験をし、『テレパス』の母数を増やすこと。
つまり、コータローと真香の子どもを
作ろうとしているのです。
それが嫌なコータローは真香に、



おれは目が覚めたら全ての能力を失ったフリをします。だから松下先輩にも協力してほしいです。
と言い………。
【コータロー君は嘘つき】
全話ネタバレまとめ
いかがでしたでしょうか?
謎が多いストーリーではありますが、
高校生らしい青春シーンもあって
読みやすかったです。
読み終えたあとはタイトルの伏線回収に
「あ〰︎〰︎!」と納得させられました。
長編の映画を見たと思うくらい
話が緻密に作られていて、
1度ハマると止まらずに読んでしまう作品です。
ネタバレを読んだあとはぜひ、
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それではまた。






